誰でも簡単!初心者でも釣れるハゼ釣りのススメ!【夏休みに親子で楽しもう】

釣りノウハウ
夏の時期にしては良型のハゼが釣れた(撮影:メトメ)

 7月も折り返しを過ぎ、世の学生たちは今頃、待ちに待った夏休みを謳歌しているであろう今日この頃。僕も8年前はキャピキャピにまみれた大学院生で、まだまだ社会に出ることなんてこれっぽっちも考えられなかった。

 釣りやキャンプはもちろん、一人旅もさんざんやった。当時から青春18きっぷでの旅が好きで、何日もかけて鈍行を乗り継いで九州まで行ったっけ。こうやって振り返ると懐かしさが胸に込み上げると同時に、「ああ、もうあの時には戻れないんだな」なんて切なさが滲む思いも去来する。

 そんな私的な話は脇に置いて、今回は「ハゼ釣り」について初心者にもわかりやすいよう説明しようと思う。「釣りに挑戦してみたいけど、何から始めたらいいのかわからない」「釣りって難しそうだから、なかなか手が出せないなあ」なんて尻込みしているそこの君。 ハゼは初めての人でも簡単に釣れる魚なので、最初の一歩におすすめだ。

 早速、今回のターゲットであるハゼとその釣り方を説明していこう。

■誰でも簡単!ハゼ(マハゼ)とは?

ずんぐりむっくりの頭が可愛らしく、ついつい撫でたくなる(撮影:メトメ)

 ハゼとは、日本全国の内湾や河口の汽水域に棲息している魚の一種。ひとくちにハゼといってもその種類は多く、日本国内だけでも約400種類、海外のも含めると約2,200種類にも及ぶ。これは全世界の魚類の8%を占めているといわれているほど。日本に棲息するハゼのなかでも最もポピュラーで、初心者でも簡単に釣れるのは「マハゼ」と言う種類だ。

 体系は細長い円筒形をしており、頭はずんぐりむっくりとした愛嬌のある形をしている。肉食性で口は大きく、上アゴがわずかに下アゴよりも前に出ているのが特徴だ。体色は淡い茶色をしており、体側の中央部には暗褐色の斑点が不規則に並んでいる。

 成魚で約15cmとそれほど大きくはならないが、なかには25cm以上にまで成長するものも。僕も以前、新潟でハゼ釣りをしたときは、20cm以上の大きなハゼをバンバン釣り上げたことがある。このくらいのサイズになるとかなり引きも強く、魚との駆け引きを相当楽しめる。

 ハゼの体長が10センチほどに成長した夏以降からシーズンを迎え、晩秋まで全国各地の河口や堤防などで釣りを楽しめる。夏はまだまだサイズが小さいものが多いが、食欲旺盛な時期なので積極的にエサに食いついてくるんだ。成長期に食べ盛りなのは、人も魚も変わらないんだな。

■ハゼ釣りに必要なもの

 ハゼを釣るための方法は何種類かあるが、今回は初心者でも簡単に挑戦できる「ミャク釣り」用の仕掛けの組み合わせを紹介する。

●竿

筆者が愛用しているJointerのスプラウト。渋い緑色がいつみてもカッコいい(撮影:メトメ)

 ハゼ釣りでは主に、2〜5mほどの延べ竿を使用することが多いが、3m前後の長さがおすすめだ。この程度の長さがあれば、足元から少し先まで幅広く狙える。基本的に長くて困ることはないが、短いと遠くのスポットを探れなくなってしまう。

 僕はjointerというブランドのスプラウトを愛用している。これは、キャンプブランドであるワイルドワンを展開している栃木県の会社、カンセキの釣りブランドだ。洗練されたデザインはもちろん好きだが、何よりブランドコンセプトに共感している。

 「いつものアウトドアに釣りをプラスすることで、アウトドアをさらに楽しいものにしてほしい」というコンセプトが、釣りとキャンプを長年趣味として続けている僕の心にグサッと刺さった。それはもう突き刺さった。

 商品自体も先調子で使いやすく、小さなハゼのわずかなアタリも指先に伝えてくれる。ライトグリーン/ダークグレー/カーキ/グリーン/オレンジの5色展開をしているので、好みのカラーを選べるのもうれしいポイント。

 気になる人はぜひ、Amazonでチェックしてみてほしい。

 

●ミチイト(道糸)

僕はルアー釣り用のナイロン1号を使用している(撮影:メトメ)

 ミチイトとは竿に結ぶ糸のことだ。ミチイトの素材は主に、フロロカーボンとナイロンの2種類があるが、癖がつきにくくて扱いやすいナイロンは初心者向きだ。

 また、ミチイトの太さは号数で表記され、数字が大きいほど太くなる。ハゼ釣りでは1〜2号がよく使われるが、僕の経験的に1号が使いやすいのでおすすめだ。

 なお、後述する仕掛けとミチイトを結び合わせた長さが、竿の長さとちょうど同じくらいになるようにしよう。竿と同じ長さにすることで、仕掛けやエサの交換が行いやすくなる。ミチイトの代表格である東レの銀鱗や、サンヨーナイロンのハゼ用のナイロンラインが使いやすい。

●仕掛け

商品のなかにはオモリとセットで売られているものもある(撮影:メトメ)

 ミャク釣りに用いるハゼ釣りの仕掛けは、専用のものが多く売られているが、「片天秤」は初心者でも簡単に取り扱える。商品名に「天秤」や「片天秤」と記載されていることが多いので、購入時にチェックしよう。上記の写真の商品にはオモリが付属していないが、なかには付属しているものもある。

●オモリ

オモリは複数個がセットで売られている場合が多い(撮影:メトメ)

 仕掛けに取り付けるオモリも必要だ。オモリもミチイトと同様に号数で表記され、数字が大きいほど重くなる。ハゼ釣りでは1〜3号が主に使用されるが、使いやすくてハゼのアタリもとりやすい1.5号を推奨する。細かく見るとオモリの形もさまざまだが、個人的にはこのナス型が一番使いやすいと感じている。

●釣り針

ハゼ用の釣り針が赤いのは、ハゼが赤色を好むといわれているためだ(撮影:メトメ)

 釣り針もハゼ専用のものが数多く販売されている。釣り針の大きさもミチイトやおもりと同様に号数で表記され、数字が大きいほどサイズが大きくなる。

 十分に成長しきった秋のハゼであれば6~8号の大きさが適しているが、夏のハゼはまだまだ成長途中。口が小さいので、釣り針も小さめな4~5号がおすすめだ。なお、釣り針には30cmほどの長さの釣り糸(ハリス)が結び付けられている。

また、針のサイズをさらに小さくすることでもっと小さなハゼも狙える。その場合は、テナガエビ用の2~2.5号の釣り針や、袖針と呼ばれるスタンダードな形の針の2~2.5号がベター。

●エサ

ボイルホタテは使いやすくてよく釣れるエサだ(撮影:メトメ)

 ハゼ釣りの一般的なエサとして、さまざまな釣りで使われるゴカイ(ジャリメ)やアオイソメ(アオムシ)が挙げられるが、ちょっとグロテスクなミミズのような見た目が苦手な人は多いはず。

 実は、ハゼはスーパーで売られているボイルほたてでも十分に釣れる(ただしエサ持ちは悪いが)。それに、エサとしても抵抗が少ないため誰でも扱いやすいのが利点だ。ボイルほたてのほかにも、市販のボイル桜エビもハゼ釣りのエサとして有効だといわれている。

●仕掛けの完成写真

仕掛けはシンプルで取り扱いやすい(撮影:メトメ)

 紹介したものをすべて組み合わせると、上記のようになる。あとはこれを投げ入れてハゼを釣るのみだ!!うまくいけば数十匹は簡単に釣れる!

■基本的な釣り方

ハゼ釣りの聖地、江戸川河口でパシャリ(撮影:メトメ)
まだまだオチビな彼(彼女?)はさまざまな経験を経て、秋には立派な大人になっているだろう(撮影:メトメ)
ときにはこんな闖入者も釣れるんだよね。でも何だか憎めないやつ(撮影:メトメ)

 ハゼ釣りに難しい技術はそれほど必要なく、コツさえ掴めば面白いようにポンポン釣れるようになる。基本的な釣り方は下に書いたような感じだ。

 足元を真上から探る場合、5秒ほど待ってアタリ(ハゼがエサに食いついた際の引っ張られるような反応)がなければ仕掛けを数cmほど手前に動かす。このとき、オモリを持ち上げながら細かく探ると仕掛けが水中の障害物に引っ掛かりにくくなる。

 また、沖側を探る場合は、仕掛けを手前に引きながら探る。この場合は手前側を探るときよりも障害物に引っ掛かりやすくなるので注意しよう。一度引っ掛かってしまうと、最悪糸を切らなきゃいけないからね。糸を残してしまうのは自然環境に悪影響を与えるから、極力避けたいところ。

 そしてここが重要なポイント。ハゼを上手に釣るためには竿をあおる動作であるアワセが大切だ。ハゼのアタリを感じたら、竿先を10cmほど鋭くあおり、素早くアワセよう。アワセが遅れると、ハゼが釣り針を飲み込んで取れなくなる場合があるんだ。

 

釣ったハゼは美味しく食べちゃおう!

天ぷら・唐揚げ・刺身など、どんな料理でも美味しく食べられるよ(撮影:メトメ)

 釣った魚を食べるのが一番の楽しみだと考える人もいるよね。もちろんハゼも食べられる。釣ったハゼは唐揚げ・天ぷら・刺身などで食べられ、酒のおつまみにぴったり。それに何より、自分で釣った魚は格別に美味しい!

 ただし、夏のハゼはサイズが小さいものが多いので、あまりに小さいものはリリースしよう。秋になれば大きく成長し、食べごたえのあるハゼがたくさん釣れるようになるから、その時まで我慢しよう!

この週末はハゼ釣りに出掛けよう!

江戸川河口は今日も多くの釣り人で賑わっていた(撮影:メトメ)

 ハゼは日本全国の河口や堤防に棲息しており、初心者でも簡単に釣れるので、これから釣りを始めてみたい人にぴったりな釣りだ。週末はぜひ、道具を揃えてハゼ釣りに出掛けよう!

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